マクロスF

何年か前に書いたものの放出。


『ダイアモンド・クレバス』

歌手:May'n
作詞:hal
作曲:菅野よう子


神様に恋をしてた頃は
こんな別れが来るとは
思ってなかったよ
もう二度と触れられないなら
せめて最後にもう一度
抱き締めて欲しかったよ

It's long-long good-bye...

さよなら さよなら 何度だって
自分に 無情に 言い聞かせて
手を振るのは優しさだよね
今 強さが欲しい


あなたに出会い 
STAR輝いて
アタシが生まれて
愛すればこそ
アイあればこそ
希望のない 
奇跡を待って
どうなるの
涙に滲む
惑星の瞬きはgone...

忘れないよ あなたの温もりも
その優しさも 全て包んでくれた両手も
It's long-long good-bye...

さよなら
さよなら
愛しい人
あなたが
いたから
歩いてこれた
ひとりなんかじゃなかったよね
今 答えが欲しい

燃える様な流星
捕まえて
火を灯して
愛していたい
愛されてたい
冷えたカラダひとつで
世界は どうなるの
張り続けてた
虚勢が溶けてくlong for...

どうしてなの
涙溢れて止められない

もし生まれ変わって
また巡り合えるなら
その時もきっと
アタシを見つけ出して
もう二度と離さないで
捕まえてて
ひとりじゃないと
囁いてほしいplanet...



こんなプロット考えついた人、マジ天才
こんな企画立ち上げた人、あたまおかしい
こんな作品作り上げた人たち、たが外れてる
いや、もう、なんなの、これ


(↓)

見始めた頃。
まあ、つまり、
「神様に恋をしてた頃」。

このアニメって。
『white-album』なんかなあ、
コードギアス』なんかなあ。
どっちかなあ。
なんて考えてました。

でも、蓋を開ければあら不思議。
風の谷のナウシカ』でしたよ。
全宇宙規模の。
まじかよ。

(↓)

ランカがナウシカ
で、シェリルってクシャナだよね。
それがまさか恋の鞘当してますよ。
歌で。アイドルで。24話も使って。
ナウシカファンには垂涎だという話。
つーか。もう抱いて!好きにして!という話。

ホワイトアルバム』は。
マクロスF』から、ロボとか宇宙とか、
そういう
SF分を抜いたような作品。

故に恋愛劇の純化が、もう、
アンビリーバブル。
由記がランカ。で、理奈がシェリル。
そう。アイドルっつーのは、
こういうもんだ。
心底そう思い、心底惚れ込んだ。

最近アニメ化された。リメイク。
初お披露目は10年前。
君が望む永遠』の前身と専らの評判。
「ここがあの女のハウスね」
「彼を返して!彼を返して!」
なる名セリフで有名。
でもリメイク版アニメじゃカット。
まあ、些事である。
そんなことより。

いいよね、多角関係。
いいよね、昼ドラ。
でも何故か高尚。
何故か気高い。
なんじゃこりゃあ。


コードギアス』は。えーと。
シェリルランカとアルト。
この男女関係が逆転したようなアニメ。

群像劇にも程がある、というか。
最近の若い子はこれで
フィクション文法を学ぶんだね、というか。
女の子めたくた可愛い、というか。
戦闘中の哲学ぶつけ合いは至高、というか。

SFぽさはそのまんま。
すこーし『ガンダム』テイスト、
かもしれない。
テロによる政治力学の転倒、というか。
最終的には、
神様なんていらねえよ、
とか言い出す。
でも祈る。
うっかり泣いた。
なんじゃこりゃあ。



(↓)


で、まあ。
ちょいと語りたい。
こげなもん勧めてくれた
先生への感謝と。
溢れそうな作品への愛情とを
ない交ぜにして。
明日へと羽ばたく
翼とするために。

魂の咆哮。
マクロスFへ捧げる恋歌。
漢オタクのラップ、スタート。


(↓)

……と、まあ。
意気込んでみたは良いものの。
実の所、『マクロスF』の何に
これ程までに心惹かれてるのか。
ほんとう、なぜでしょう。
わかるような。
わからないような。
とりあえず、魅力を列挙。

・気合いの入ったメカCGや背景。
・SFマインドあふれる舞台設定。
・〝歌で銀河を救う〝破天荒な魂。
・腰の砕けそうな歌…メロディや歌詞、声。
・それを最大限に活かす物語の流れ。
・子供→大人への通過儀礼。実存の悩み。
・それを軸に展開する群像劇、恋愛劇。
・気の利いたBGM。
・何よりお約束な大迫力ロボバトル。

枚挙に暇ない。
そりゃあ楽しい。
楽しいが。
だから好きだったのかと
聞かれれば、どうでしょう。
それらは、あくまで導入。
もしくは、装飾。
じゃあ、本質は?

(↓)

何より一番スゲーと思ったのは、
えーと、ほら、なんだ。
あの、気恥ずかしさ、とでも言いましょうか。

・純然たる少女まんが。
・完膚無きラブストーリィ。
・脈々と継承されたロマンティック。
・宇宙大の少女趣味。

……もう、ね。
恥ずさの極地。
男が少女まんがなんて、ハッ。
みたいな常識どこ吹く風。
この、好きなものは好きなんだ!なーんて
スタッフの声が聞こえてきそうな
・情熱、
・魂の咆哮、
・愛の絶叫、
・人生断崖絶壁。

――――――これが。
面白くない筈がない。

(↓)

6話。「バイバイ、シェリル」
1話リメイク。
12話。「キラッ☆
6話リベンジ。
15話。「what 'bout my-star」
未だ至らぬクライマックス。
20話。「ダイヤモンド・クレバス」
12話アベンジ。
24話。「ライオン」
まだ見ぬ明日を。
リスタート―――

(↓)

遥か遠くに思える第2話。
「私はシェリルよ」
「やっぱり可愛いわね」
……あの時点から決まっていたであろう20話。
「あなたが希望の歌姫だというのなら
「私は絶望の中で歌ってみせる」


もしくは第1話。
三人の出会い。
おそらくは必然に導かれる、
おしむらくは不完全なトライアングル。

第15話。
「ありがとう」
「私だって感謝してるわ」
惜しみなく称賛されるべき、
様々なものを経て辿り着く〝お終い〝。
もしくは、〝これから〝。

第24話。 ―――『ライオン』
「ばか」
「生き残りたい」
「お前たちが俺の翼だ」
「私、負けません」
「ばかが飛んで行くわ」


(↓)


そこで、少し、思うのです。
あらゆる要素、あらゆる流れが、

たった数十秒のライブ。
アイドルが歌を歌う。

ただそれだけのために存在したのではないか。
なーんていう、世迷い言を。


……だって、しゃあない。
感動しちゃったのだ。
時空を突破して歌うランカに。
絶望の底で歌うシェリルに。
二人が歌う恋の歌に。戦いの歌に。
―――ずどん、と。
断末魔の様な満足を腹に抱いて。
感動しちゃったのだ。
あの89秒に。
ほら、しゃあない。







(↓)

まとめ。
あるいは、告白。

(↓)

せーの。






(↓)




シェリル と ランカ が 大好き だー!





(↓)

……はあ、はあ。
いや、だって、ねえ。



うん。ランカ。「キラッ☆」うおーーーーい!
やばいやばいやばいってあれ。
オーバードーズやって絶対
わかっててやってるって、あれ。

12話。星間飛行youtubeで何回見返したか。
これがおたくというものか。
これが萌えというものか。
信じられねえ。



うん。シェリル。「私の歌を聴け☆」っーーーーーーー!
う。おおおおお。おおおおおおおおぉ。
うそ、ちょ、まって、え、なに。
あかんあかんあかんて。なんやねんあれ。
カッコイイカッコイイカッコイイカッコイイ!!
ふざけんなどちくしょう、ほんまやばい。
やばいやばいあかんってほんまもうなんやのんあれ。

実は2話の時点で20話を心待ちにしてた。
絶対来てくれほんまに頼む、なんてずっと思ってた。
まさかほんまにやってくれるとは!
驚天動地のカタルシス
幸福の臨界突破。
……うっはぁ。(←最愛の断末魔)


(↓)


・執拗に反復される敗北→復権のパターン。
・複数人が同状況に追い込まれ試されるパターン。
まさにあのアニメは、マクロスF流の
アニメの文法を、放映開始時点から
ずーーーーーっと提示してくれていたのね、と。


20話。
シェリル。
ダイヤモンドクレバス。

報われた!と心底思った。
受験合格とひょっとしたら同じくらいの
報われた!感があった。
信じられないカタルシス
幸せが飽和した。
胸がいっぱいで
ご飯が食べられなくなった。
まさにあの瞬間のフォーリンラブは凄まじい。
びっくりだ。



(↓)



今更ですが。

マクロスF

これはもう、
アニメという、
存在自体うさんくさい娯楽媒体の、
一つの回答を提供してくれたのではないかな、
なんて事を思いました。
たぶん、歴史的な何かです。
まさにヤック・デカルチャー

……これって。
先代、先先代『マクロス』から
受け継がれてる「文化」なのでしょうか。
なんかそんな下敷きが感ぜられました。

だから。
このアニメを語るとき。
身勝手な批評も、
恥ずかしい感想も、
きっと必要ありません。

「見たいものを
「最高の形で
「見せてくれた」

ただその事実だけを胸に、
私達は彼らの軌跡に
思いを馳せるのです。
最大限の賞賛と感謝を添えて。


……だから。
この寂しさは、
きっと今このとき限りのものです。

自分なりの翼を広げて
自分だけの空を舞う。

それをするのは。
この胸の疼きが収まるまで、
少し、少しだけ、待って下さい。
「ばか」が「飛んで行く」のを。 ■









追記。

『white-album』
コードギアス

これらに。
ほんのちょっとでも
興味を持ってくれたなら。
なおかつ、お暇な時間が
できちゃったなら。

以下もどうぞ。

flcl(フリクリ)』
『TrueTears』



(↓)

マクロスF』→『white-album』



恋愛劇。
マクロスF』と同構造。

SF分がないだけ、
より深く、
緻密に、
もうええよって位に、
つくりこんでありますね。

キャストの歌が
シナリオを秩序立てる所なんか、
もう、しびれる。

奇しくも『マクロスF』と同技法。
ちゅーか似すぎ。
故に、対比が際立って鮮烈。

動のマクロスに対して
静のホワイトアルバム



(↓)



マクロスF』→『TrueTears』



恋愛劇。
同上。

ほら、マクロスFのラストの、
で、結局どうなったの?的な
ぼかしは、是非はともかく、
賛否両論分かれそう。

三角関係にケリを付けるには
周到な用意が必要。
でもそれって難しいよね。
上手くなんてやれねーよ、なんて。
―――腐るには、まだ早かった。


化け物が現れた。
我々を食い殺す傑物だ。
「10年に一度の傑作」なんて
評価はざら。

このような逸品が、
うっかり作られて
あっさり見捨てられるという、
日本アニメのポテンシャルは
割と既知外じみている。

「その時、僕が女にあなたは絵だというと、
「女が僕にあなたは詩だと言った」
創作たちは相互に語り合う。

 まさに、『マクロスF』と『TrueTears』を
同時期に見られたことは幸福だ。
奇跡のようなシンクロニシティ
悪夢のようなリフレクティア
継承→反復は作品の内外で発生するのだ。
脳髄が叩き割られそうな衝撃を伴って。

見るべきでしょう。
この世界は、貴方に値する。
そう信じている。



(↓)


『TrueTears』→『flcl

???

一体これは何なのだろう。



このアニメは、
この疑問に始まり、
色んな所を通過して、やっぱり
この疑問に終わる。

つまり。
一体これは何なのだろう、と。
でも面白いからいいのさー。ぎゃふん。


一体これは何なのだろう。
キャストと割り振られた立ち位置は、
間違いなく、
マクロスF』や
white album』、
『TrueTears』等
と一致する。するけど。
どうよ。大混乱。

何が違うって。
似てる所を探す方が難しい。
でも違う所を探すのも困難だ。
まあ、敢えて言えば。

(↓)

・アルトが小学5年生。
・ランカやシェリルから
 別に好かれていない。
 (むしろ都合よく利用されてる)
・全編を漂う雰囲気が、
 ラブコメ→パンクロック。

……などなど。


(↓)

分かりやすいカタルシス
あるにはある。
けど意味不明。
意味不明に始まり
意味不明に終わる。
終わったのかどうかすら不明。
いつ始まっていたのかすら不明。
何が起きたのかすら不明。
何を語ったのかすらも不明。
なんじゃこりゃあ。


全6話。
1話30分。
短い。

24話を初め3話でやって、
しかも、それ以上の話を
残り3話でもっかいやる。

反復。
反復に次ぐ反復。
されど意味不明。
説明しようとする気が
あるのかどうかすら不明。

しかし。
しかしである。

面白い。
半端じゃなく。
五臓六腑に沁み渡る。
快感。
恍惚が飽和する。
理性の臨界。

で、何が起こったのか考えてみる。
すると、なんとなーく分かってくる。
分かってきたは良いけど。
なんかもうどうでもいいや、
などという気分に陥ること必至。

まあ、無理に説明するなら。
銀河鉄道999
仮面ライダー
ルパン三世
その他諸々(ありすぎて拾い切れなかった)とを
パンクロック風味にして
マクロスFを繰り返した、という話。

というか。
見出そうと思えば、
様々なものが
透けて見える筈です。

それはやはり。
子供→大人への通過儀礼

この普遍的な命題と、
一見なんとなく、
その実この上なく真摯に、
取り組んでいるからかもしれません。


何を言ってるのか、
恐らくは、わかって
もらえないでしょう。
でもそれは当然で。
実は、僕も、何を
言ってるのか分かりません。
でも、規格外に傑作だ、
ということだけは、
なんとなーく、わかるのです。
あしからず。




さらに追記。

ハルハラハルコ。

フリクリ』のメインヒロイン。
メーテル役。
シェリル役。
宇宙べスパに乗る。
発砲も飛行も可能なベースギターで
「爆弾を乗せて落下してくる」
人工衛星」を大気圏外まで
「場外ホームラン」する。


僕にとっての。
地上最強のヒロイン。
べた惚れである。