えろげ好きなんです

前略 

 何年か前、ノンケの友人に深夜アニメみせたらストライクしたことがあって。
端的に言って彼は萌え豚となり果てました。

だもんで、つい興が乗ってエロゲ勧めてみたらなるほど果たして、断りやがって下さりやがったんですね。
えー、ナンソレー、きもーい、みたいな感じで。

だからこっちもムキになって紹介文したためてソフトに添えてヤツの机の上にうず高く積んでやったんです。
さながら息子の部屋を掃除したら出てきたエロリティ・アイテムを机に積む母親のように。

そのときに渡したのが

①月箱
②家族計画
ホワイトアルバム2
④carnival
俺たちに翼はない
らくえん

の6つだったんです。

ということで、その時の勢いで書いた文章を、そのまま紹介しようかと思いまして。




なんというか、今更だと思うんです。エロゲって。
もう偉い人が語りつくしているし、こう言ってはなんですが、咲き誇る季節を過ぎて、振り返ればその距離が誇らしい、みたいな観賞すら感じてしまいそう。

でも、今までプレイしてきた時間は帰ってこないし、陳腐な物言いですが、得たものも沢山ありました。
失ったものに見合う輝きなんてないけれど―――なんて、士郎某のように格好良くはいかないですが。それでも。やっぱり楽しかったんです。




で、ここからが本題。なぜ今更こんなイッシューを取り上げたか。
それは、みなさんの心に眠るサブカル魂を掘り起こしてみたい、と思ったのです。

たぶん、ありますよね。自分のエロゲ史。およびエロゲ史観。
あの混沌としていた魑魅魍魎の巣食う魔界について、僕はこのような方法で踏破してきた、私はあのような視点で眺めてきた、みたいな宗教体系。

少なくとも僕はいくつかありました。
そのまとめは後ほどするとして。
ひとまずはあのとき歩いた懐かしい草原を、一緒に思い出してみませんか。

あらあらかしこ






追伸。あるいは引用。

おたく☆まっしぐら
制作会社:銀時計 
脚本家:田中ロミオ

青年くんって、えっちゲーム詳しい?
詳しいか詳しくないかと聞かれれば答えてやるのが世の情け
ぶっちゃけ詳しい

こちらは
萌エロチックコメディというジャンルだ
潜在的にもてる主人公が、複数人のヒロインから同時に好意を向けられ、性交に明け暮れる……というジャンルだ
主な搾取体液は精液で、エロエロなのはいいが鬼畜展開には萎えてしまうというオタクだからこそ女の子を守りますな連中の御用達的惣菜……すなわちオカズだ
非常に保守的なジャンルで、ヒロインが死亡したりレイプされたりするといった展開は嫌われるため、独特の砂糖菓子的世界観が形成されることが多い
またそこが人気の秘密でもあるのだが……

こいつは――
典型的な純愛ものだ
潜在的にもてる主人公が、複数人のヒロインから同時に好意を向けられ、一進一退の恋愛劇を繰り広げる……という内容だな
日常生活の描写やストーリー展開などは萌エロとも似ている
というか、萌エロ系はこのジャンルから生まれた発展系ともいえる

その最大の違いは、エロ度だ
萌エロ系ではヒロインごとに平均4-5回以上のHシーンが存在し、各シーン少なくとも10-20kb程度のテキスト容量となる
ヒロインが5、Hシーン20kb×5回で計算すると、全体的なHシーンの総量は500kbとなる
まあこれは少ない方だから、実際にはこの数値を突破することも多い
だいたい平均的なゲームのテキスト量というのは、1000から1500kb前後
このように、萌エロ系ではかなりの容量をHシーンが占めることになる
対して純愛系タイトルでは、Hシーン自体は重要視されず、ルートごとに1-2回というのが主流だ

したがって同じ予算でエロゲーを作る場合、予算度外視の大量シナリオを投じるのでもなければ、萌エロ系では限られた容量でいかにプレイヤーを萌燃(ねんしょう)させるかがポイントとなる
結果、ストーリーの盛り上がりに割く部分はなくなり、シンプルな内容になりがちだ
純愛系ではそのテキスト量の大半をストーリーに割り当てる
萌えという面では五分の条件だが、後半に向けて複雑な展開を追いたいのであれば、萌エロ系では少々尺がたりなくなる

お話か、えっち度か……ということ?
あくまでジャンルとしての傾向はな
実際に、全ての純愛ものが面白いわけではないし、全ての萌エロ系がエロいわけでもない
そのあたりはユーザー側の事前の見極めが必要だ
また萌エロ系であっても大予算を投じた大作などは、内容面でも頑張ってることが多いし、むろん逆も存在するというわけだ

シューティングで言ったら、なんとかウスみたいなものかしらん
ズバリなんとかウスみたいなものだ
どっちの?
どっちも名作だからどっちにも該当する

そしてもうひとつのこれ『ゆび☆詰めちゃいました♪』だが
こちらは萌エロだな。ファンディスク的な位置づけだが
あ、元があるんだ
いや、その元もこれに入ってる。『ゆび橋』というのがな
要するにリニューアル&アベンド版だ。これ一本買えば事足りる
その内容だが、騙されて極道に婿入りさせられる主人公と、現役ジョシコニアンである新妻が繰り広げるエロエロな日々
義妹や妹分の志麻などと乱交を繰り広げるという内容だ
志麻の下りは明の行き過ぎた妄想(クリエイト)である
すごく、おもしろそう……
後半、淫行が親分に露見することで主人公が指を詰める場面があるのだが、そのあたりの流れは迫真の一言だ
まあ基本は、極道娘たちとのHを楽しむタイトルだな

エロゲ魔道にようこそ。アブラギッシュに歓迎する